知らなかった…
私全然知らなかったんですよ。
CRBA(Child Report of Birth Abroad, 国外で生まれた子の出生届)申請が
!!生まれた国を通してしかできない!!
なんてーーーー
もうこの記事はこの1点を世に伝えるためだけに書いてます。
手続き後回し勢のみなさん、とにかくご注意ください!
何ならこの先大して新しい情報は出てこないので、「あ、そうなのね」と思っていただけたらそれで満足です笑

気になる方のために、子供達の初米パスポート取得時の我が家の恥を晒したいと思います。
みんな、出生届はさっさと出しましょう…!
CRBA申請は子供の生まれた国で!
大事だからもう一度書きますよ。
アメリカの出生届(Certificate of Birthも、CRBA/Consular Report of Birth Abroad)って、子どもが生まれた「その国」の米国大使館か領事館でしか申請できないんです――!
私は、知りませんでした…こんな大事な情報なのになぜ!

そもそも国をあちこち移動する人の絶対数が少ないからあまり知られていないんでしょうか。

(普通の人は後回しにせずすぐ出生届だすから問題にならないんだと思うにゃ…)
そもそもCRBA(米国海外出生届)とは?
CRBAとは「Child Report of Birth Abroad」の略で、アメリカ国籍の親から海外で生まれた子供がアメリカ国籍を取得するために必要な海外版出生証明書のことです。
アメリカで生まれた子の場合はBirth Certificate(出生届)を申請して登録しますが、海外生まれの子用に別のがあるんですね。

アメリカ生まれだと出生地主義ですぐに「アメリカ人」扱いになるけど、海外生まれの場合血統主義ルートなのでその子にアメリカ国籍保持の資格があるかのチェックが入るんですよね。
それで書類を分けてるのかなと思います。
期限は18歳になるまで。
これは私自身のアメリカ国籍手続きの時に知ったのでよく覚えていたんですが…
私の手続きは自分が生まれた日本でしたので、「子供が生まれた国の米国大使館または領事館のみ」というルールは無意識にクリアしていたんですね。
CRBA申請するとアメリカ国籍の親の米国滞在歴が審査され、基準を満たしていれば晴れてこんなCRBAがもらえます。(詳しくは上に貼った記事参照)

↑上の子のCRBA。拡大すると分かるけど2018年生まれで発行が2024年…!
そして、これがないとアメリカのパスポートは取得できません。
つまり、アメリカに行く予定がある・将来アメリカ市民としての権利を残したいなら、
超重要な手続きなんです。
我が家がやらかした「ギリギリ申請」で重なったトラブル

その超重要な手続きをなんで後回しにしてたんだにゃ…?

いやぁーなかなか怒涛の日々で、「後でも大丈夫そうなことは後でやろう!」って感じだったのよね…
重国籍ゆえの油断でアメリカの出生届は後回しに…
我が家は当時イギリスに住んでおり、「まぁ、今はアメリカ行かないし…日本のパスポートがあればOKでしょ〜」とずっとCRBAを放置していたんです。
後回しにしていた理由
- 「18歳までは申請できる」という実体験&ネットでの確認でとりあえず安心していた
- 当時イギリス在住で、ひとまず日本のパスポートさえあれば日英往復はできたので切羽詰まっていなかった
- 娘が生まれたあと、急遽日本行きが決まって引っ越し準備にてんてこまい
- 初めての子育て、10年ぶりの日本に戸惑い忙しい日々…
- 落ち着いたところでコロナ禍!!せっかく始まった保育園にも通えず、重いおなかで1歳児と自宅でカンヅメなストレスフルデイズ
- 息子も生まれる。
~以下、乳幼児2人との怒涛の日々で頭の隅にあるのを見ないふり~

まぁ、端的に言えば「重国籍ゆえの油断」でございます…!

あー、とりあえずひとつでも国籍持っていれば「無国籍」にはならにゃいもんにゃ。
(ちなみにカナダ国籍も日本に来てしばらくしてから手続きしていますが、こちらは戸籍を提出することで特に問題なく受けてもらえました。)
CRBAとパスポート申請は同時にできるから…とまたギリギリまで放置
そんなこんなでCRBAを先延ばしにしていたところ、ついに久しぶりのアメリカ行き決定。
重国籍ルールとして、国籍を持つ国にはその国のパスポートで入らないといけません。

正直めったにバレないからと気にせず外国人として入っちゃう人もたまにいますが…
バレた時にトラブルになるのも面倒なのでできるだけ守っておいた方がいいと思います!
重い腰を上げて準備を始めた私たち。大使館に行くのは結構面倒なので、CRBAとパスポート申請は同時でOKと知り、さらにちょっと先延ばしをします。

(フラグが立ってる気がするにゃ…)
英語でする手続きなので夫が「僕やっとくよ」と言ってくれて、私も日々に追われていたので任せていたのですが…
- 夫、ネットでパスポートが4~6週間でできると見る(※後述の補足絶対読んでね)
- CRBAのネット申請が終わり、ギリギリ7週間前に大使館の予約入れようとしたら、全埋まり
- 予約取れたのが、なんと出発の3週間前
※しかも今確認したら、日本からの場合は4~6週間じゃなくて6~8週間かかるよって書いてあります!!

夫、アメリカ本国のサイトから情報収集してたみたいです。
手続き系は居住国の米国大使館のページのチェック、必須です!
ちなみにですが、ネットでの面接予約、渡航まで2週間切ってれば緊急枠みたいな感じで連絡ください的な注意書きがあったそうで(夫談)、「緊急なんだけど3週間だからそのまま予約した」と言っていました。
今考えたら、明らかに通常ルートじゃ間に合わないし大使館の方の反応的にも電話するくらいしてみてもいい状況だったのかなと思います。
おとなしく注意書きに従ってしまうあたり、日本に染まっているなとちょっと感慨深かったです。笑
そしてたどり着いた大使館窓口で告げられる衝撃の事実

3週間で渡航予定…ですか…今からじゃExpeditedサービス※でも間に合わないかも…。
エマージェンシーパスポートならすぐ出せますけどそちらにしますか?
※Expeditedサービス: お金を多く払って優先的に手続きをしてもらうサービス

ですよね、すみません…!エマージェンシーの方でお願いします!

(CRBAの書類ペラペラ)
…あれ?上のお子さん、イギリス生まれですか?
…CRBAって生まれた国の米国市民サービスでしか発行できないんですよね…。
日本生まれの下のお子さんの分は今日発行できますが、上のお子さんの分はまずイギリスの米国大使館にCRBA発行してもらわないとですね…

イギリス!
ま、ま、まじですか…
(そんなルールが!しかもイギリスて!いくらアメリカ大使館とはいえ現地採用もあるはず、仕事ぜったい遅いやろ積んだ←苦い経験による偏見)

…こちらから連絡しましょうか。

(神よ…!)
この職員さんが本当にシゴデキさんでいろいろと気をまわしてくださって…!!
逐一連絡もくださって本当に頼もしかったです。
イギリスの米国大使館に直接連絡とってくださったおかげで、思ったよりだいぶ早く(下の子の6日後)娘の緊急パスポートが発行され、無事家族で里帰りすることができました!!
イギリス(の米国大使館)に書類の発行を頼まなくてはいけないと知った時の絶望感。
在英期間にイギリス人のやるやる詐欺には本当に、ほんっっとうに何度も嫌な目にあわされていたので「これは終わったかも…」と思いました。
この職員さんには本当に心からスペシャルサンクスです!!!

私たちが個人的に連絡していたら絶対もっと時間かかっていた自信ある…

↑お役御免になった子供たちの緊急パスポート。ありがとう紫の子たち…
今回の申請で我が家が得た、CRBAにまつわる教訓
- パスポート申請(2025年5月現在、日本からだと6-8週間)との兼ね合いもあるので、旅行ギリギリにやろうとしない
- 大使館の予約枠には限りがあるので、旅行ギリギリにやろうとしない
- 国によって微妙に手続きのポイントが変わることがあるので、本国のサイトだけではなく、居住地の米国大使館/領事館のウェブサイトを確認する
- CRBAは子供が生まれた国でしか申請できないので、引っ越す予定のある人は大注意
- CRBAの審査は、片親のみアメリカ人だと「5年2年ルール」のチェックが入るため、年数が細切れ&ギリギリだと審査に時間がかかることがある
- とにかく、旅行ギリギリにやろうとしない

なんか被ってるのがあるにゃ?

大事なことだから3回書きました。
この記事を読んで私のように知らなかったせいで国籍手続きに大慌てする人がひとりでも減れば、恥さらし冥利に尽きます!!
余談:やっぱり書いてない
「私が見落としてただけでどこかにちゃんとでかでかと書いてあったのかな」と在日米国大使館のCRBA関連ページや本国のサイトも探してみたんですが…
2025年5月21日現在、やっぱり「生まれた国の大使館・領事館じゃないとできない」と読み取れることは書いてなかったです!(鼻息)
敢えて言うなら、このページ↓

スクショ日:2025/05/21

Your…「あなたの(=最寄りの)」
「申請方法は最寄りの大使館か領事館のサイトで確認してね」って書いてある。
でもこれだけだとただの親切で、「ここじゃないとダメ」とは読めないよね。