バイリンガル育児で発語は遅くなる?第一子のケースを振り返り

バイリンガル育児

バイリンガル育児してみたいと思ったり、始めたばっかりの時…

「発語が遅いらしいから気になる…」

「どれくらい遅れるの?いつくらいから心配した方がいいの?」

「二言語は同じように発達するの?」

などなどいろいろ気になりますよね!

サンプルの一つとして、バイリンガル環境で育った我が家の娘がぺらぺら話し出すまでの経過を振り返ってみたいと思います。

育児は怒涛の日々なので、正直「ちょっと遅いかもと一瞬悩んだ気がする…」くらいの記憶しかないけれど、当時の育児メモを見ながら思い出してみました!

指標:モノリンガルの発語の平均は1歳くらい

「発語が遅い」って基準とかあるの?

初めての育児だとそこから謎だよね!

とりあえずは厚生労働省が統計取ってくれてるのでその結果を見てみよう☆

厚生労働省の調査では、

  • 1歳の時点で50%以上
  • 1歳7か月になると90%以上

が「1つ以上の単語を発している」という結果に。※1

半分以上の子が1歳までには何か単語を言ってる=発語してるんだね!

そうね、さらに1歳7か月になるまでには90%以上が発語してるから、それを過ぎると一般的には「遅い」って言われて親が心配し始める頃だね。

モノリンガル=一つの言語を話す人の事です。

娘の発語:遅いけどすごく遅いわけではなかった

さてさて我が家の第一子、娘の様子はどうだったかというと…

1歳か月ごろ」でした!

遅めだけど意外と普通…?

そう、「バイリンガルの発語は遅れる!」と前知識があったのもあり、のんびり待ってたらちょこちょこ言葉が出るようになったので「なーんだこんなものかー!」っていう感想だったよ。

ちなみにこれは日本語で、英語はもう少し遅かったです!

言語環境としては、核家族家庭で1歳3か月頃まで家で私と過ごすことが多く、そのあとは日本の保育園に週3くらい通わせていました。(1歳半くらいからしばらくコロナで中断期間もあり)

パパも話しかけていたし夫婦の会話も英語なので、浴びていた日本語対英語のバランスは6対4くらい…でしょうか。

浴びた言語の量がコップの水のように溜まってから発語するイメージで考えると、多言語家庭の子は貯めるコップが2つ以上あるので、少し遅いのは当然かな!と勝手に納得してました。

娘より小さいのにペラペラ話していたバイリンガル家庭の子も知っているので、バイリンガルだから必ず遅いってこともなく、もともとの言語センスや接する大人の数(多い方が有利)とかもありますし、個人差が大きいと思います!

次からは我が家はこんな感じだったよ~というのを当時の育児記録から淡々と振り返ってみますね!

我が子の言語発達振り返り

:~1歳半

  • 1歳まで: ずっと喃語や宇宙語。話し出す素振りゼロ。
  • 1歳過ぎ: 宇宙語での対話の試み?が頻繁になる。機嫌がいいと宇宙語でぺらぺらぺらーっと話しかけてきたり、不満なことがあると口をとがらせて宇宙語で訴える。(だがわからん)
  • 1歳1ヵ月頃: ご飯食べるよと言うと椅子に座りに来たり、オムツ替えるよというと逃げたり(笑)、「あ、こっちの言葉が確実に分かってるな」と思うことが増える。
  • 1歳2ヵ月頃: 「お片付けしよう」でお片付けを始めたり、「いたいのいたいのとんでけ」が絶大な効果を発揮し始めたり。「ごちそうさまでした」とやると「あだだsdfgだっ!」と宇宙語で真似する。
  • 1歳3ヵ月頃①: 癇癪起こして自分の頭を床に打ち付けたり、プレイヤイヤ期が激しくて母憔悴。依然言葉は話さず。「言葉で言えない反動なのかな…」と思い始める
  • 1歳3ヵ月頃②: 言葉は話せないけど、こちらの言い聞かせには従えるし、日を跨いでもちゃんと覚えてる。

その後は同じような状況で1歳半を迎えます。

そろそろ心配した方がいいのかな?と園の先生にも念のため聞いてみたけど、

こちらの言うことはちゃんと理解してる様子があるので大丈夫だと思います!

と私と同じ感想をもらって安心。

他の発育面ではむしろ一つ上のクラスに混ぜてもらったりと進んでいる部分もあったので、言葉は気長に待とうと改めて思いました。

~2歳

  • 1歳6ヵ月頃: 「いまいち聞き取れなかったけど、何か単語言おうとしてる?」という場面が増える。
  • 1歳7ヵ月頃①: この頃から夫と私の会話に大声で割り込む行動が目立つように。会話中に毎回宇宙語を被せてくるので夫と話が出来ずイラっとするも、「きっと参加したいんだなぁ」とポジティブ変換。
  • 1歳7ヵ月頃②: 「じょじゅ、じょーじゅ!(上手)」がたぶん最初に私が認識した単語。宇宙語は常に話していたので、「これが言えるようになった!」というよりも「あ、こう言ってたのか!」と気づいていく感じ。

なので正直「初めての言葉は?」という質問に困ってしまいます。「私は「上手」だと思ってるけど、もしかしたら本人的には違うのかも?って思ったり。

  • 1歳8ヵ月頃: 認識できる単語が続々と増える。「どじょ(どうぞ)」「おいしょ(よいしょ)」 「でったー!(出来た)」「おーし!(おいしい)」などなど。一方で英語が出ない、と夫が嘆く(笑)
  • 1歳9ヵ月頃: 初英単語「Hello!」しばらく我が家でハローブームが続く。ペッパピッグのおかげでキラキラ星を英語で覚えているのが発覚。(夫歓喜)
  • 2歳0ヵ月頃: 言葉で要求するのが上手になってくる。「てょきてょき(ハサミ使いたい)」「うぃー!(Whee!)(滑り台したい)」「ぴょー、ぴょー!(ぴょーんの絵本読みながらバランスボールでジャンプしたい)」

最後含まれてる意味多すぎない?笑

お気に入りの遊びだったのよね。何回もぴょーんぴょんさせられたわー。

~3歳

  • 2歳3ヵ月頃: ようやく2語文を使いだす!最初は「しーしーないない!」

これも平均よりちょっと遅めだけど遅すぎるってわけでもないなぁ、というラインでした!

1歳7ヵ月で25%、2歳4ヵ月で90%の子が2語文を話し始めるという目安があります。※2

  • 2歳後半: 幼稚園お受験が一般的なエリアだったので通っていた園の受験対策クラスに参加。名前、年齢は割とすぐに言えるように。好きなものとかの質疑応答は色・動物・果物以外は少し苦戦。「お母さんが作る料理で好きなものは?」に「にんじん!」とか答えてました。なぜ…笑
  • お受験の面接はちょうど3歳0ヵ月の時。少し心配していたものの無事受け答えが出来て、受けた2つの幼稚園からはどちらも合格通知をいただけました!

~4歳

3歳6ヵ月: 幼稚園スタート。園の様子を聞いてみるも、質問に関係ない返事が返ってきてほぼ会話にならず様子が分からない…少し不安になる日々。

諦めずに毎日誘導尋問のように聞き出していましたが、4歳になるころにはお友達の名前もどんどん出てきて、自分から「○○したよ」と教えてくれることも増え、かなり園の様子が分かるようになりました!

4歳過ぎてからはもう「お話マシーンかな?」というくらいずーーーーーーーーっといろいろ話してます。返事をちゃんとしないと怒ります。笑
今まで話したくても話せない状況が長く続いていたと思うので、その反動だと思うことにして頑張って聞いております…

英語力は日本語力よりも遅れている

上のリストにはあまり英語が出てこなかったけど、英語の発達はどうなの?

最初の方に書いた通り、日本の園に行ってるから優勢言語(下の関連記事参照)が日本語になってるんだと思うのよね。

英語は日本語よりもちょっと遅れてるなぁって感じることが多いよ。

日本語は今では同年代の子の中でも語彙がしっかりしてる方かも?と思うことが増えましたが、英語はまだ年齢相応か、ちょっと下くらいの印象。

でも心配しているわけでもなく、「そりゃぁ日本語の方がたくさん使ってるもんね」という感じです。

パパとコミュニケーションはしっかりとれているし、これから文字が読めるようになってくるとさらに語彙をたくさん吸収するんじゃないかなーと思っています。

ただあまり英語が遅れるとそっちを使うのが嫌になると思うので、ちょこちょこ機会を増やしてサポートしていきたいです!

おまけ:第2子、弟の様子

ここまでは娘がペラペラ話し始めるまでの流れを紹介してきましたが、我が家には2歳下の弟もいます。

この子は今まだ3歳なりたてでまだしっかり会話できるわけではないんですが、ちょっとだけ様子を書いておきますね!

  • 発語は衝撃の1歳1ヵ月!(あれ?早い!)「ばーぁー!(バイバイ)」
  • 直後の単語の増えはゆるやか(姉は話し始めにぽんぽん増えた)
  • やっぱり英語の方が遅め
  • 物の名前への興味がすごくあって、1歳半~2歳ちょっとまで図鑑片手に親を追い掛け回す日々が続いた
  • 2歳後半には先生やクラスのお友達の名前を教えてくれたり、その日あったことを自発的にちょこちょこ教えてくれるように。

全体的に見て、姉より言葉は早いです。

図鑑ラブだったり人懐っこかったりするもともとの性格と(姉は若干内向的で職人肌)、姉がいることで浴びる言葉の量も多かったことの相乗効果でしょうか。

同年代の同じクラスの子たちと比べても特別早くはないですが遅れている印象もなく、核家族バイリンガル育児環境にしてはかなり頑張ってると思います!

まとめ

国際結婚家庭でバイリンガル育児を続けている我が子たちの様子を振り返ってみました。

我が家に関して言えば、

  • 発語は遅めだけど発達を疑われる程遅くはなかった
  • 言葉以外の面ではしっかり成長を感じていたので、そこまで不安にならなかった
  • 浴びる量の少ない方の言語はやはり遅れがちかもしれない
  • 第2子はまた違った経緯をたどっていて、個人差は大きそう

という結果でした!

3歳まで発語しなかったという英仏バイリンガル家庭の方も知ってるし、1歳前にいろいろ話している子も知ってるし、言語の習得は個人差が本当に大きいんだと思う!

3歳!

それはご両親心配しただろうね。

きっとそうよね!でも今大人になっていて、むしろ会話上手だから発語が遅かったと聞いて驚いたくらいよ。

これを見てる方で子供の発語に悩んでいる方、もし遅くても「今本人のペースでコップに溜めてるんだろうなー」とあまり心配し過ぎず、言葉以外で成長しているところを探して楽しんでくださいね!


※1 厚生労働省:乳幼児身体発育調査(平成22年)

※2 デンバー式による発達のめやす(石川県)


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