我が家のバイリンガル育児ルール【国際結婚】

バイリンガル育児

国際結婚していると、その子供は自然に両親の母国語を話せるようになる…という誤解があります。

えっ?誤解なの?「ハーフの友達、生まれつきバイリンガルかー、いいなー」って思ってたけど…

そう思う人意外と多いのよね、「ちょっと留学するだけで英語ペラペラになる」という誤解と似てるかも…

国際結婚の先輩カップルでも、「子供は勝手に話せるようになる」って思っていたら当てが外れた、なんて嘆いてる人たちを知ってるよ。

まれに言語センスが良くてうまいこと勝手にバイリンガルに育つケースもありますが、基本的に親が何か手を入れないとあまり使わない方の言語が中途半端になりがちみたいです…。

ここでは周りの国際結婚家庭のケース、専門家の見解、私自身が英語を習得する上でハンデに感じたことなどをいろいろ考慮して、自分たちでできそうなルールを話し合って決めた「我が家ルール」をまとめています!

バイリンガル育児にはっきりとした正解はないので、それぞれの家庭にあったやり方があると思います。この記事に書いたことはあくまで一例として、バイリンガル教育に迷っている方の参考になれば幸いです!

我が家のバイリンガル育児のゴール

具体的なルールを話す前に、私たち夫婦が話し合った「目指しているバイリンガルの形」をはっきりさせておきますね。

両方の言語で不足なく会話や思考ができる

日本とカナダ(とアメリカ)、どちらでも自然に生活できるようになって欲しいというのが一番の願いです。

子供たちが大人になった時、どちらで暮らしたいと思うのか、私たち親には分からない…

それなら、どちらを選んでも言葉が足かせにならないように選択肢を残してあげたいなと思いました。

2つの言語を混ぜないで話せる

これは私の個人的な好みからなんですが、私はまぜこぜ言語があまり好きではありません。

日本育ちでインターに通っていた子に多いのですが、会話の中で英語と日本語が行ったり来たり…(インター語って呼ばれたりします。)

どちらかが分からない人相手にはもちろん片方の言語で対応できるんですが、「混ぜたのが一番自然で話しやすい」と言っているのを何度か聞いたことがあります。

インター出身同士ならそれでいいのかもしれないけど、なかなかに狭いコミュニティですよね。

できるだけ多くの人と自然に会話して欲しいので、「別言語は混ぜないように」は気を付けたいポイントです。

英語由来の言葉も、カタカナ英語として日本で浸透している発音を教えています。

…インター出身に喧嘩売ってるのかな?

好み、好みです…!!!!ムカッとした人いたらごめんなさい!

ここから我が家のルールの紹介です。

最大のルール:両親はそれぞれの母語で子供と話す

これが一番シンプルで強力なメソッドだと思っています!

これは徹底。とにかく徹底。

バイリンガルについての研究でも「一人一言語の原則」として有効な方法とされています。

発音の微妙な違いは、ネイティブにしか出せない

日本語力が少し上がってきた夫が、善意から子供たちに単語を教えたりするのも注意します。だって発音が微妙に違う!

子供の名前は日本語発音で揃えていますが、どうしても若干英語風なので子供自身が名前をほんの少し間違えて覚えてしまい、直すのがひじょーーーに大変でした!
夫が教えた単語分これが発生するかと思うと…絶対阻止一択です。笑

これはもちろん逆も発生するので、私も英語は教えません。

夫がいない時に子供に聞かれたら、夫からお墨付きをもらっていて自分でも自信があるものは教えることもありますが…「ママの発音よりパパの発音を参考にしてね」といつも口を酸っぱーく言っています。

私は耳がいいのか在米時代にも発音は褒められることが多かったんですが、それでも「RとL」は気を抜くといまだに間違えるし、「batter と butter」はほぼ同じに聞こえるからなかなか言い分けられないし…

 普通に暮らす分には多少発音が変でもまっっったく問題はないけど、ビジネスの場面や、なめられたくない場面ではやっぱり発音はしっかりしてた方がいいです。

微妙なニュアンスの習得

前置詞や適切な単語の選択など、第2言語として英語を習うとなかなか使いこなせない英語の細かいルールがあります。

「なんでこうなの?」って聞くと「うーん、よくわからないんだけどこれじゃないと気持ち悪いんだよ」って返ってくるあれね。

ネイティブがどうやってそれを身に着けているかというと、「繰り返し聞くこと」ですよね!

せっかく家にネイティブスピーカーがいてそのルールを自然と学べる環境にあるのに、私が間違えて使ってしまうと子供が余計なサンプルを取り込んでしまいます。

私の英語は聞かないに越したことはない!

でも夫と話すときは英語なのでそこは割り切ってます。頼む、あんまり聞かないで…!

たまには英語オンリー環境で子供にとっての「優勢言語」をリセット

日本に暮らして日本の園に通っていると、どうしても日本語優勢な環境になります。逆もしかりですね。

定期的に「リセット」することで子供の学習意欲を刺激できると感じています!

バイリンガル環境の子供は「優勢言語」を設定しているらしい

子供たちは無意識に「優勢言語」を決めるところがあるらしく、日本に住んで日本の園や学校に通っているとやっぱりそれは日本語になりがちです。

子供
子供

こっちの方がよく使っているから大事な言葉だな、もっと覚えよう

そこをリセットというか、「こんなに英語が使われている場所があるんだ!仲間になりたい!もっと話さなきゃ!」という気持ちにしてくれるのが「楽しい」英語オンリー環境だと思います。

実家を巻き込む

帰省時はチャンス!

普段日本語だらけの環境の我が家の子供たち、もう一方の家族にべったりの期間があると英語力が急激に成長します。

コロナのせいでしばらく機会がなかったのですが、上4歳、下2歳で初めてカナダに3週間ほど帰省した時も、そのあとでカナダの祖父母が数週間日本に来てくれた時も、その前後でびっくりするくらい英語力が上がりました。

たくさんの人が英語を話している環境は、英語に対する意識をあげるみたいです。

一緒に生活したりパーティーでわいわいしているのを見ることで、その一員になりたい気持ちが高まるのかなー

定期的にビデオチャットで話す機会をもつ

実家が飛行機で10時間以上かかるような場所だと、高いし疲れるしそうそうしょっちゅう帰れない…!
我が家もトロントと遠いので、年1で行けたらいいかなぁって感じです。

でも子供にとっては1年って長い。せっかく掴んだ会話の雰囲気を忘れてしまいます。そこでいい役割してくれてるな~と思うのが、ビデオチャット

夫は週1くらいで家族の誰かとビデオチャットしています。(仲良しですよね笑)
ビデオチャットが始まると子供たちも参加したがって群がってくるし、相手からの質問に答えたりしながら楽しんでいます。

パパだけだといつもの流れでなんとなく伝わってしまう英語でも、他のメンバーだと伝わらなかったり、人による発音の微妙な違いだったり、いろいろ学んでいるなーと感じるのでこれからも続けてほしいです!

(これから必要だと思っていること)同年代の英語コミュニティに参加する

今はまだ幼児なのでそこまで必要性を感じていないんですが、これからおいおい見つけていかないとと思っているのが、同年代の英語コミュニティです。

インターの週末補習校が本来その役目かなと思うんですが、最近は日本人が多く、どうしても日本語が飛び交うことが多いみたいで…行かせていいのか悩んでいます。(いずれ通わせるかとは思いますが。)

あとは、夏休みの帰省時を利用しての現地サマースクールには行かせたいねと夫と話してます!

Netflix、Prime Video、Disney+を活用!

子供にテレビを見せる是非はあると思うんですが、言語習得や文化の吸収にこれほど簡単に貢献してくれるツールはないですよね!

3,4歳くらいになるとすぐにセリフを真似するし、会話も学べるので「こんな時こう言う」というのが自然と身に付きます。

同じ話を日本語と英語両方で聞くことで相乗効果!

その時の気分で日本語・英語を切り替えています。

親が決める時もあるし、子供に聞くときもあるし、子供からリクエストがある時もあります。

子供って内容を覚えていても同じ番組を繰り返し見たがるので、その中で言語をスイッチすることで細かい部分もどんどん理解が深まる相乗効果があるなぁって思ってます!

ただし見せるものには注意…パウパトロールは夫も私もあまり好きではなく…本当はあまり見せたくなかったんですが、カナダ発番組なので帰省中にテレビに流れているのを見てしまい阻止できませんでした…笑
鬼リピート中です。

絵本は両言語多めに揃え、毎日読む習慣を

言葉を使いこなすのに、読書はとても強力なツールですよね!

勉強の基礎にもなる、大事な習慣だと思います。

子供たちにも読書好きになって欲しいので、絵本は年齢に合わせながアップデートしつつ、常にそこそこの数を置いて活用しています。

毎日絵本を読む

子供のリクエストに合わせて無限に読み続けるほどの熱意と気力はないのですが笑、我が家ルールとして寝る前に夫婦で交代して絵本を読む時間を作っています。

大体は子供に選ばせますが、同じのばかり持ってくるのでたまに大人が選んだりも。

交代にすることで、偏るのを防いでいます。

絵本読みのスキルが違うので、英語の日は子供たちがすぐ飽きてちゃんと聞かなかったり、ママの日を渇望するトラブルもありましたが、そういう日は絵本タイムは途中で終わり。このルールは崩しませんでした。

私は割と読み聞かせが得意で、夫は苦手でした

そのうち夫もだんだん子供の注意を引く読み方をマスターして、子供たちも成長し、今ではちゃんと聞き入っていることが多いです。

なるべく原本で

オリジナルが英語で書かれたものはせっかくなので英語で、日本語のは日本の作家さんのを集めるようにしています。

作家さんが大事に考えたであろうその言語独特のリズムも文化の一部だと思うんですよね。

もちろん絵本翻訳者さんも素敵に翻訳してくださっていると思います!!あくまで言語習得を第一に考えた場合の話です。

まとめ

  • 我が家的バイリンガルゴールは「どちらの言語でも混ぜずにストレスなく会話・思考ができる」こと
  • 一番気を使っているのは、親が徹底的に母語で話しかけること
  • 一方の言語が優勢になり過ぎないよう、環境をリセットする機会をつくる
  • 多言語で視聴できる動画サービスで言葉を変えながら繰り返し視聴
  • 絵本で文章にも触れる

今のところは成功してると感じますが、子供が大きくなるにつれて難しい部分も出てくるんだろうな…。

そんな時も、子供が「やらされてる」と思わないよう、自然にバイリンガルの言語環境を提供し続けられるよう手を尽くしたいなと思っています!


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